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先日、ネットの友人のKan さんのお誘いで、素敵な新年会に行ってきました。
薪ストーブがあるお店で、コーヒーでも飲みながら、みんなでわいわいだべりませんか?
という、肩の張らない気楽なお誘いに、いつもの気の置けない仲間たちが集まれば、それはもう、楽しいに決まっています。
今回は、Kanさん、お勧めの素敵なお店、ギャラリィ&カフェ 山猫軒

と、薪ストーブがある懐かしい喫茶店、月木舎での語らいが、最高に贅沢でとっても上質な時間でした。

参加のみなさんは、それぞれに素敵なレポを書き上げてアップ済み。
わたしは、やっぱり遅くて最後のアップになりました。
みなさんの感想を集めたら、扉を開けたら物語が始まるような、大人の不思議空間で、気ままな仲間たちと、優しい時間を過ごしてきました。ってことになります。(笑)

そこで、わたしは、“時間旅行のような旅に出よう”と、いうタイトルにしてみました。
どうぞ、みなさん、よろしかったら、わたしたちとご一緒に不思議空間を味わってくださいね。

★sizuku
薪ストーブ新年会 時間旅行の旅に出よう

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《素敵な仲間たちのアップは、こちらからどうぞ》

★けいこ&いちじんさん
気ままな仲間と新年会

★むじなさん
優しい時間

★masaさん
越生町で素敵な一日

★Kanさん
大人の不思議空間でまったりな一日
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2009.01.31 Sat l 里山 l COM(3) TB(0) l top ▲
雪の華/中島美嘉

のびた人陰(かげ)を舗道にならべ
 夕闇のなかを君と歩いてる
 手をつないでいつまでもずっと
 そばにいれたなら
 泣けちゃうくらい

 風が冷たくなって
 冬の匂いがした
 そろそろこの街に
 君と近付ける季節がくる

 今年、最初の雪の華を
 ふたり寄り添って
 眺めているこの瞬間(とき)に
 幸せがあふれだす甘えとか弱さじゃない
 ただ、君とずっと
 このまま一緒にいたい
 素直にそう思える

 この街に降り積もってく
 真っ白な雪の華
 ふたりの胸にそっと想い出を描くよ
 これからも君とずっと…

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雪の華という歌を、初めて雪が降った日には、思い出す。
オリジナルは、中島美嘉さんだけれど、
徳永英明さんが、カバーして、またとても好きになった。
彼の甘く澄んだ歌声が胸に染みるから…


奥多摩に雪が降った翌朝、
雪景色が見たくて小さな旅にでる…

木々は真っ白な雪の華…
まるで、北国の森のよう

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朝の光に照らされて、いっせいに輝きだす。
小さな枝先には、もう、春の命が芽吹いている。

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ちいさなぬくもりが…うれしくて
わたしは、レンズ越しに見つめる。

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白い森は眩しくて、どの枝も雪化粧…

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白い渓谷は、美しくて、エメラルドグリーンの流れ…

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トロッコの鉄橋も、真っ白な朝。

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雪に埋もれた道は、バージンロード。

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一枚の枯れ葉…

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細い影…青く

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積もった雪の結晶が、触れればやわらかく崩れて…

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吹き溜まりの、柔らかな窪みの、
なだらかなカーブがたまらなく優しい。
白い毛布を掛けたようで、あの下で雪の精が眠っているようで…

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モミの樹は、クリスマスツリーのよう…

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雪の積もった枝先から、チラチラ、チラチラ、
微かな風に粉雪が舞い落ちる。

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時折、雪の欠片は、谷を吹き上げる微かな気流に乗って
空へ、空へと舞上がる。

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空気中に舞う小さな雪片は、光に透けてきらきら…
見ようと思わなければ、見えない光、
感じようと思わなければ、気づかないほど、微かな冷たさ
だからこそ、この雪片を身に受くるしあわせ
わたしは、かみ締めている。

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日の光に透ける残り火のような枯れ葉が
まるで冬の祈りのようで…

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秋色の灯は、春への便りをそっと詩う。

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木立の影は、青く伸びて

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野うさぎの足跡が、どこまでも続いている。

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真っ白な雪の上に、たくさんの七色の光…雪の華
写真には写らない、微かな光を
そっとすくおうとするけれど、手のひらに儚く消ゆる雪の華

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2009.01.30 Fri l 未分類 l COM(2) TB(0) l top ▲
植林帯の中を、道はジグザグに登っていく。
雪は薄っすらと積もる程度で歩きやすい道だった。
やがて右手に自然林が見え始め、展望も開けてくる。だいぶ、高度を上げた感じだ。

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奥に見えるのは、鷹巣山だろうか?向かいの尾根には、ぐんと飛びぬけたモミの木が見える。

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そして、目の前の自然林には、何だかすごく大きそうな樹が見える。
わぁ!素晴らしい。かなり大きいんじゃない?
巨樹の予感に、ドキドキしながら、登山道を外れて自然林の方へと引き寄せられていく(笑)

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あるある、いきなりのヒットだ。まず目に飛び込んできたのは、幹に大きなコブのあるミズナラの木。
枝を谷川に大きく伸ばし、広がりを見せた堂々とした姿だった。
枯れ葉の降り積もった斜面は、陽射しを浴びて暖かそうな色合いになっていた。
そんな枯葉の絨毯の中に、ちょうど良い間隔で大きな木々が佇んでいる。
静けさと温もりに満ちた冬の森の風景が、わたしはとても好きなのだった。

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立っているのがやっとな程の急斜面を、降り積もった枯れ葉を掻き分けながら進んでいく。
掴まるものがないから、思い切り体を山側に傾けて、横歩きのように進んだ。
ザクザク、シャク、シャク、枯れ葉を踏む音が森に響いて、巨木たちは、枯れ葉の森にやって来た小さな侵入者を、暖かく見下ろしているような気がした。
わたしは、何度も何度も、振り仰いでは、その視線を感じながら歩み寄った。
巨樹の根元に辿り着けば、なんとも素晴らしい大きさだろう。
斜面を転げ落ちないように苦労してサイズ測定。コブのミズナラ、4.25メートル。

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梢も立派!重力のままに、谷に向かって伸ばした大きな枝とのバランスをとるかのように、天に向かって幹を伸ばしているように見えた。

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そして、そのすぐ上の斜面にもまたまた、素晴らしい立ち姿の巨木が聳えている。
今度は、斜度45度は、あると思われる急斜面を這い上がるように、その樹を目指して登っていく。

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すごい!なんて綺麗な樹なんだろう…それは、惚れ惚れするほどの美しい立ち姿だった。

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近くにいくと、その樹の裏側には、大きなサルノコシカケがいくつも付いていた。
キノコのミズナラと名前を付けた。

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樹にとっては、キノコが付くのは、あまり健康な状態ではないのだそうだが、わたしの目には、この樹のみなぎる生命力の証のような気がしてならなかった。
こんなもの、なんでもないさと言うように、力強い樹形を空へ、いいえ宇宙へと伸ばしているみたい。

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根っこも力強く、大地を掴んでいる。

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幹周を測ってみたら、意外にも4.1メートルだった。絶対、5メートル越えていると思ったけれど…。

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そのまた、上の斜面にも、素晴らしく真っ直ぐな巨木が見えたけれど、さすがに疲れて登って行く気力が失せたので、今日は、ここまでとした。

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それにしても素晴らしい自然林の林だった。なみなみならない巨木たちがひしめいているんだもの。
谷底を見下ろす斜面の片隅で、お昼を食べたのだった。
谷から吹き上げる風は、微かだけれど、それでも凍りつきそうなくらい寒かった。
この上にも上がって見たいけれど、今日のところはここまでとして、降りることにした。

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30分足らずで、先ほどの登り口に降りてきてしまったので、もう少し、林道を遡って見ることにした。
この先に何があるのか、知りたくてたまらない。好奇心の塊だった。(^_^;)

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しばらく行くと採石場に出た。

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荒涼とした風景…

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だけど、その辺りの森の中は巨木の気配。カツラかな?

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向かいの採石場の中には、かなり立派なモミの樹があった。あの樹はいずれは切られてしまうのだろうか?

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そして、なんと、カモシカに出逢った。カモシカは、微動だにしないで、こちらの様子をじっと見詰めていた。
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固まったまま(笑)カモシカに出逢えてラッキーだった。こんなにまじかではっきり見詰め合ったのは初めてのことだった。

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荒涼とした採石場に別れを告げて、帰る事にした。
いつか、この辺りの巨樹も探してみたい…そんな想いを胸に秘めて。

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2009.01.22 Thu l 未分類 l COM(2) TB(0) l top ▲
新年になって、なかなか山に出かけるチャンスがなくて、心待ちにしていたが、やっと、そのチャンスが巡ってきた。
昨年末、訪ねたハナノキ尾根を再訪したいと思っていたが、前回のように、害獣駆除の猟友会の人たちが入山しているようなら諦めて、オロセ谷を探訪してみようと考えていた。
日原集落に差し掛かると、青空に集落入り口の山桜と集落を見守るような稲村岩、そして、連なる稲村尾根が青空の下に朝日を受けて迎えてくれた。
日原に初めて訪れたのは5年前、それから、だんだんと訪れる回数が増え、今年はますますはまりそうな気がした。
わたしは、懐かしい山桜の木に挨拶を交わすように、カメラを向けた。
凛と澄み切った寒気の中で、大きく枝を伸ばした桜の木は、きっとその風雨にさらされた幹の内面に、巡る春に花開くためのエネルギーを内包しているのだと思った。
わたしは、ファインダーから目を離して、「春には、きっと逢いにくるよ…」と呟いた。

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小川谷の林道から、小川大滝を覗く。相変わらず、豪快な水量と、深い淵は紺碧の神秘的な色だった。

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小川谷は、凍てつく雪道になっていた。

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渓谷は雪に埋もれてひっそりとしていた。まだ、朝陽が届かない谷は青白く沈み、
朝日が当たりだした木々の梢は、枝の上に積もった名残の雪を輝かせながら、燦々と降る光の輪の中にいるようだった。

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谷川の流れは、あまりに清らかで、水色に薄く澄んで流れ、この森で唯一の音を奏でていた。
足元の雪の上に顔を出した枯れ花や、どこからか舞い降りた枯れ葉さえ、朝陽の中で温もっているような気がした。

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斜面から染み出した水は、滴り落ちながら夜のうちに見事なツララとなっていた。
思わず、小さく叫んでカメラを向けた。

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道端にも天然の氷の芸術作品が無造作に転がっている。まだ、光が届いていないけれど、ここに朝陽が差し込んだら
きっと七色に光り輝いてどんなに美しくなるのだろうかと思うのだった。

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天使の翼みたいだと思った。透き通ってとても綺麗だ。

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カロー谷に着くと、やはり猟の人たちの車が止まっていた。やはり今の時期、この山域はタブーだと思った。
ハナノキ尾根に息づく巨木たちとの出逢いは、早春の頃まで取っておこう…
今日は、オロセのミズナラを探して、まだ、未知の山域に足を踏み入れることにしよう。

小川谷橋まで戻り、日原林道を辿り始めると、ガニ沢のカツラがあるのだけれど、今日はその手前に不思議な形の巨木を見つけた。

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多分、幹周はかなり大きいと思うのだけれど、足場が悪くて近づけそうもなかった。ここなら、またいつでも来れそうなので、雪の無くなる頃、再訪して見ようと思った。
それまでは、何の樹なのかもお預けだ。幹周りは4メートルぐらいと目算したけれど、当たるかな?

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やがて、谷底にガニ沢のカツラが見えてきた。日原川の流れの側の大岩の上に佇むこの巨樹は、本当に美しい樹形をしていた。
錦秋の秋に夕日を浴びて佇む姿も絵になるけれど、こうして雪景色の中に一際大きく聳える姿も美しかった。

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側に行きたい気持ちもあったけれど、今日はその先の冒険が待っているから、また今度ね…と、心の中で呟いて、林道から眺めるだけにした。

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いよいよ未知の領域、日原川に架かる八丁橋を渡り、孫谷林道へと向かった。八丁橋から振り返るとガニ沢のカツラが朝陽の谷に大きく聳えているのが見てとれた。
全体の姿を見れる冬の森の魅力に今更ながら、心が躍るのだった。

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孫惣谷林道という道を登り始める、ヘアピンカーブのような急な曲がりを繰り返し、みるみる高度を上げていく。谷川に日原川と対岸の山々が見えてくる。
やっぱり、いつだって初めて見る景色には、ワクワクしてしてしまう。何かに出逢える、そんな予感!

雪景色の中でさえ、木々はひそやかに春の準備をしている。
春先、真っ先にワインレッドの花を咲かせるフサザクラ。奥多摩の谷筋にはこの木が多いのだけれど、初めて見つけた時には、嬉しくて嬉しくて、「ふさふさざくら~!!」と、叫んだものだった。
今でも、春先にその花姿を見ると心は春を迎えた喜びに満たされる…その枝先には、黒い小さな芽がもう、びっしりと付いていた。

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雪の上に、丸まったオレンジ色の木の葉が…
陽射しに輝く白い雪に、一際美しく輝く。なんでもない、こんな小さなひと葉が、いとおしい。

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日陰になった雪の上で、微かな谷風に、細かく穂先を揺らしていた小さなエノコログサ。
キツネの尻尾みたいでかわいかった。

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こんな風に、わたしはキョロキョロ辺りを見回しながら登っていく。何だか巨樹の気配がする…^^;
すると、カーブミラーのある急カーブに、大きなモミと、その下に、多分ミズナラと思える巨木が目に入った。

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あれが、オロセのミズナラに違いない。こんなに早く見つかるとは思わなかった。
後から、このミズナラはオロセ尾根のミズナラで、オロセのミズナラは、さらに標高をあげたところにあるのだと教えていただいたが、この時は、オロセのミズナラを見つけたと大喜びだった。

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かなり急斜面に立っているのだけれど、木の根に捕まったりしながら、その巨樹の根元へと降りてみた。急斜面に踏ん張って、その巨体を支えている立派な根に感動した。
麻ひもを回して、苦労しながら計ってみる。わたし流の計り方で根っこに近い部分を計るから実際の幹周じゃないかもしれないけれど、5.22メートルあった。
すごい、りっぱだわ!わたし的には、巨樹の範疇の5メートル越えだったけれど、実際には5メートルないということだった。

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根元には、晩秋に散ったミズナラの葉が、そっと夢を紡いでいた。

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隣のモミも真っ直ぐで立派な木だった。
しばらく登って振り返ると、周りの木々を抜きん出て、力強く天に向かってその幹を伸ばしていた。
冬の森で巨木を見つけるなら、まず空を見よう!と、教えられた気がした。
巨木たちは、きっと、周りの木々の中から一際高いから、見つけやすいと思うのだ。

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ぐんぐん高度を上げていく。、林道は鉱山へと続いているらしい。石灰岩の採掘場があるのだそうだ。
森の中に、電信柱が立っている不思議な光景に出くわした。しかも昔懐かしい木の電信柱なのだった。

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そして、山の中へと登っていく1本の木の階段を見つけた。
どうやら、ここが、オロセ尾根の登り口だろうと思った。

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登り始めてすぐに、道とは反対側の斜面にモミの巨木が見えた。
もちろん、その傍へと、斜面を平行移動していく。

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立派なモミの巨木だ、麻ひもで計ったら、4.29メートルだった。

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根っこもりっぱ!

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すると、奥には、なにやら大きそうな木がある。林道から見えていた大きな樹だった。

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傍まで行くとやっぱり大きい。計ってみたら、3,38メートル。

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反対から見ても、なかなかだ。キツイ斜面に根を張り詰めて斜めになりそうな体を起こしている。

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樹肌も変わっている。皮がめくれたり剥がれたりしていて、まだら模様になったりしている。ケヤキかアキニレだと思ったけれど、ケヤキで良いのだそうだ。幹周は、3,38メートル。

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そして、その奥には、まだまだ、巨木が立ち並ぶ、

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たぶん、カエデの樹だと思う。なぜかっていうと、双眼鏡で高い梢の先を見たら、カエデのプロペラのような種が見えたから^^ そして、周りにイタヤカエデの落ち葉があったから。
当たってるかどうか分からないけれど(*^_^*)

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測定結果は2.5メートル。残念ながら、巨木からは、外れるけれど、その斜めに延びた樹高の高さが素晴らしく郡を抜いているから、わたしの中では巨木だと思っている。

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そして、その奥には、またまたモミの巨木が、逞しい根を絡ませて斜めに聳えていた。
こちらは、3,58メートル。

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まだ先にも、巨木がありそうだったけれど、切が無いのでこの辺で、戻る事にした。

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木々の梢では、エナガたちが、やってきて、楽しげに囀っていた。
巨木と小鳥は友達なんだと思った。

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続きは、いよいよ、ミズナラの巨木が立ち並ぶ、美しい森へと出逢いますが、長くなったので、また、あしたにします。

2009.01.21 Wed l 山と森 l COM(2) TB(0) l top ▲
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帰省したマーガレットに何か洋服を買ってあげようと思って、アイリスと三人で買い物に行った時のことだった。
買い物客で賑わった、フロアで、女の子が泣いていた。
店員さんが、高い所にある商品を取るために、出しておいた脚立の上から降りられなくなって泣いていたのだった。
女の子は『おかあさん…』と、声を上げて泣いていた。
でも、きっと、『乗ってはダメよ!』と注意されていたのに、乗ってしまったのだろう。
お母さんは、『だから言ったでしょ。自分で降りなさい。』と言って、買い物をしていた。
あらあら…と思った時だった。マーガレットは、すっと女の子の前に立って、とても優しい笑顔を向けた。
女の子は泣き止んでマーガレットの顔をじっと見ていた。
マーガレットは、下りたいの?と聞く様な仕草で、両手を胸の高さに挙げて、首をかしげた。
すると、女の子は、コックリと頷いた。
マーガレットは、優しい笑みを浮かべたまま、女の子の体を抱き上げて、そっと、床に降ろしてあげたのだった。

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それは、ほんの数秒間の出来事だったけれど、わたしには、柔らかな慈愛に満ちた光が、マーガレットが抱き上げた瞬間に差し込んだように見えた。
女の子はおかあさんの元に走ってゆき、何事も無かったように時が、また動き始めた。
わたしは、マーガレットに、「やさしいじゃない。」(^。^)と言った。
マーガレットは、『あの高さじゃ、下りられないよね…』と、笑った。(^_^;)

わたしは、もう一度、娘の横顔をそっと見た。
そこには、大人になった、ひとりの女性がいるような気がした。
たったそれだけの事だけれど、わたしには、とても嬉しいひと時だった。

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2009.01.16 Fri l 日々の想い l COM(4) TB(0) l top ▲
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真冬の夕日が空を焦がして沈んでいった後、夕映えの色は美しい緋色となって、山際をくっきり浮かび上がらせた。
黄昏時の空は美しい。紅に染められたこの空を昔の人は、「思ひの色」と言ったそうだ。
紅と黄が互いを強烈に引き立たせる色が「焦がれ色」だと言う。
恋慕う時の想いを表す色なのだろうか…

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やがて夕闇の深い藍色とコバルトブルーの淡いグラデーションと溶け合って、暮れゆく空は神秘的な色合いになって、わたしはうっとりとするのだった。
定時まじかの職場の窓から、わたしはこんな夕暮れのひと時の美しい空を見るのが好きだ。
時々、戸外が凄く冷え込んだ時など、窓ガラスは、一面に曇っていて、街灯の明かりや、家々の灯り、車のライトなどがぼんやりと滲んだ灯りの輪になって、それをじっと見つめていると、哀しさが胸の奥に滲むような気がする。

そして、家路を急ぐ頃には、輝く月や瞬く星の光が、まるで雫のように夜空から零れ落ち、夜道を濡らしていくような気がするのだった。

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夕餉の支度が終わる頃、帰宅したアイリスが言う。
『おかあさん、真珠のような月が出ているよ。』
「真珠のような…?」わたしは手を止め、カメラを持って外に出た。
そこには、煌々と輝く月が夜の闇を白く染めて不思議な光を投げかけていた。
『ほら、蓋を開いた真珠貝のようだと思わない。かぐや姫が帰っていく月みたい』とアイリスが呟く…
「本当、綺麗だね。阿古屋の月…だね。」
『アコヤの月って?』とアイリスが不思議そうな顔をした。
「真珠貝になる貝は、阿古屋貝という名前なのよ。」と、わたし。
『ふーん、そうなんだ…』アイリスはもう一度夜空の真珠を降り仰いだ。
青白い月の光が娘の横顔を照らし出した。
健やかな頬が白く浮かび、瞳が星を映したように輝いていた。
人を恋うる瞳…綺麗だなぁと少し娘が眩しく思えた。

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七色に微かに輝く雲に包まれ、潤んだように滲む真珠色の月を見ながら、
わたしは、先ほど見た、滲んだ窓ガラス越しの街の灯りを思い出していた。
♪人が点せる灯りはあまりに儚い…と歌った、そして
  今すぐに君に逢いたい…と、歌ったビギンの歌を思い出しながら。

          灯り /  BEGIN

     空が泣いてくれるなら星が嘘をついてくれたら
     あぁ僕は冬に終わりを告げる君の花になりたい
   
     風が叱ってくれるなら砂が過ち書いてくれたら
     あぁ僕は朝焼けに輪を描く君の虹になりたい

     君を思う夜は闇に彷徨うようで
     静けさまで邪魔して眠りにつけない

     今すぐに君に逢いたいこの海を越えて行きたい
     愛だけを深く信じてあの空を君と二人で越えて行きたい
 
     時が寂しさを知れば今が行くあてをなくせば
     あぁ僕は月の光のような歌を君と書くだろう

     君を思う夜は命を懸けてさえも
     人が点せる灯りはあまりに儚い

     終わりない旅だとしても君と今生きているから嬉しくなれる…

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2009.01.14 Wed l 音楽 l COM(2) TB(0) l top ▲
お正月も終わり、1月最初の三連休で、山梨に嫁いでいる長女が里帰りしてきた。
時々、このブログに登場する長女にも、ハンドルネームを付けてあげようかと思う。
次女はアイリスだから、長女にも花の名前をと思い、マーガレットと呼ぶ事にした。
マーガレットは、外国からやってきた帰化植物。でも、今は、どこの里山の路地や庭先にも美しく咲き競い、すっかり日本の風土に馴染んでいる。
娘も、この花のように他所に根を下ろし、そこで花開き馴染んでいって欲しいとの願いも込めて付けた名前…今年から、この名で書こうと思う。
マーガレットとアイリス、わたしにとって愛しい娘たちです。ここに訪れてくださるみなさん、時々登場すると思いますが、よろしくお願いしますm(__)m

『おかあさん、ため息付いてどうしたの?』と、アイリスが訊ねる。
「え?ため息なんて、付いてないわよ」と、言ったけれどぼんやり考え事をしていたのは事実だった。
わたしは、気分を切り替えるように、「そうだ、三人で初詣にいこうか?」と提案した。
こうして、週末の森近くのお寺に初詣に行く事にして、わたしとアイリスは双眼鏡を持ち出した。
わたしは、当然、カメラも持参だ。
マーガレットは、『え~?初詣でしょ?なんで、双眼鏡を持っていくの?』と不思議そうな顔で笑った。
『初詣に行く前に、きっと、おかあさんは寄り道をすると思ってね^^;』と、アイリスが悪戯っぽく笑った。
ちょっと元気の無いわたしを、励ますつもりでそう言ってくれるアイリスの気持ちが嬉しかった。

こうして、いつもの水路まで行くと、アイリスは農道に車を止めてくれた。
ビュービューと、冷たい風が強く吹き付ける午後だった。
川沿いの遊歩道を歩きながらカワセミを探したけれど、逢えなかった。
川を泳いでいくカルガモを眺めながら、アイリスは嬉しそうな顔をして双眼鏡で眺めていた。
『あなたも見てご覧、かわいい目をしてるのよ…』と言って双眼鏡を手渡すと、マーガレットは、なれない手つきで一生懸命眺めていた。
『おねえちゃん、翼の先のところが綺麗なブルーの羽なんだよ。』と、アイリスが教えている。
『あっ、ほんと、綺麗だね。やっとピントがあったら、かわいい目をしてるのが分かったよ!』と、マーガレットも答えている。
『あっ、ホオジロがいる。セキレイも、でも、カワセミいないね。』と、アイリスは少し残念そうだ。
遠くに、うっすらと富士山が見えていた。いつも、ここから富士山を見て、マーガレットの事を思っているんだよ。なんて、話したりした。
マーガレットは、笑いながら、『わたしは、もう、富士山は見飽きたよ。』と言った。

それにしても、風が冷たい。山は雪なんだろうと思う。
あまりに寒いので、「向こうの橋を渡って、農道を歩いて車に戻ろう。」と言う事になった。
川面には、キラキラと陽射しが反射し、吹きぬける風が細かなさざ波を立ててて、さながら光の川のようにそれは美しく光り輝いていた。わたしは、何枚もシャッターを切った。
娘たちは連れ立って農道を歩いていく。『モズ吉、いないのかな?』と、アイリスが言った時だった。
前方の杭の上に、舞い降りた鳥影があった。『あっ、モズだ~!』アイリスが嬉しそうに双眼鏡を覗いた。
わたしも、双眼鏡で見て、あれ?モズじゃないと、思った。
モズよりも大きな鳥、山鳩より少し大きい鳥で、ちょうど山鳩のような羽の模様がある。
胸もお腹も黒い斑点があるし、口ばしも黄色い。顔つきはふくろうに似たような丸い顔、に大きな眼。
もしかして…と、思った時、アイリスも叫んだ。『おかあさん、モズじゃないよ…』
「うん、小さいけれど、鷹じゃない?」と、わたしが言うと、『うん、鷹みたい!すごい、わたし鷹をみるのは、初めてよ!』と、アイリスも興奮して呟いて一心に見ている。
わたしは、マーガレットに双眼鏡を手渡し、カメラで撮り始めた。
「きっと、チョウゲンボウだと思うわ。」
その鳥は幼鳥だったのだろうか?じーっとこちらを見据えながらも、愛らしい黒い瞳を向けながら小首をかしげるような仕草をしたりしながら、ずっとポーズを取っていてくれるのだ。
マーガレットも、しっかり双眼鏡で捉えながら、『おかあさん、ここからなら、真横でよく見れるよ。』と言っていた。
『あっ!飛び立った!』その鳥は、ゆっくりと翼を広げるとパッと飛び立った。
小さいと思っていたが、翼を広げると50センチ以上ある。やっぱり鷹だ。
翼の先が、指のように分かれていて、黒かった。尾羽は、まるで扇を広げたように美しく弧を描き、青空に透けるように見えた。
アイリスは、さらに、尾が青灰色で、先端が黒いところまで、しっかりと観察していた。
鷹は悠然と、青空に上っていったけれど、途中で強風にバランスを崩して方向を乱されたりしているところをみると、やっぱり幼鳥だったのかも知れない。
見えなくなるまで鷹を見送って、わたしたちは、興奮冷めやらない。
急いで車に戻り、今撮った画像をチェックしようとして、「あっ!」と思った。
『おかあさん、上手く撮れた?』と、アイリスとマーガレットが、前のシートから覗き込む。
「やっちゃった・・・メモリーカードが入ってなかった…(>_<)」と、わたし。
『え~!良いシャッターチャンスだったのにね~』と、娘たちは声を揃えた。
「ほんと、今日はぼんやりしてたからね。。。残念だわ。』と、わたしは、がっくり。
『でも、大丈夫、特徴はしっかり頭の中に焼き付けたから。家に帰って本を見ればすぐ判るわ!』と、アイリスは力強く言った。
『凄いね。わたしも鷹を見たんだね。』と、マーガレットも言った。
この後、初詣を済ませ、急いで家に帰って、三人で図鑑を眺めた。
やっぱり、チョウゲンボウで間違いなかった。わたしも、初見の鳥だった。
一富士、二鷹、だわ!これは、新年早々運が良かった。と喜び合った。
嬉しかったけれど、訳アリで、証拠写真は無い。
もちろん、キラキラ光る光の川も、風になびくエノコログサの金色の写真も。
2009.01.13 Tue l 里山 l COM(2) TB(0) l top ▲
今日、夕陽を見ていて、星の王子さまの本を思い出した。

サンテグジュペリの“星の王子さま”は、誰でも知っている童話だと思う。
その童話をあなたは、ちゃんと読んだことがあるでしょうか?
そのストーリーの中に、いくつかの真実が隠されていて、読み終わった時に、なんとも不思議な想いにとらわれます。そして、純粋な涙が溢れてきます。
いくつもの言葉が、こころに問いかけて、人を愛すると言う事の意味が分かったような気持ちになるのです。
それは、もしかしたら一人一人が、みんな違ったストーリーを思い描くのかも知れないけれど、きっと答えは普遍なのだと思います…


----長い間、きみは、夕日を見るという甘い喜びだけをこころの慰めにしてきた。

星の王子様は、一日の中で夕陽が沈むのを見るのが好きだった。
星の王子さまが住む惑星は小さくて、ほんの何歩か椅子を運ぶだけで、
いつでも夕陽が見られる。
「一度なんかね、ボクは44回日が沈むのを見たよ!
そう言ってから君は付け加えた。
「ほら、淋しい時ほど夕陽を見たいって思うものだから」

「その44回の夕陽を見た時は、君はそんなに淋しかったの?」と僕は訊ねた。
王子さまは返事をしなかった。


上手く書けないけれど、この本を読んでいただけたら、この気持ちが分かるかもしれません。
懇々と、美しい水が湧き上がるような、素敵な、そして、純粋な本です。
今日の日記は謎ですね。^^;

でも、今日の夕日は、切ないくらい綺麗でした。

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2009.01.12 Mon l 日々の想い l COM(2) TB(0) l top ▲
すっかり見通しの良くなった初冬の渓谷を歩いていた時、行く手の森の斜面に針葉樹の巨木が3本も聳えているのが見えた。先日歩いた時に、気になった巨木だ。
今日は、あの根元まで行って確かめてみたいと思って、枯葉の斜面を登り始めた。

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手前の巨木の下に辿り着いて、さらに奥の斜面をみると、もう1本の巨木が聳えていた。
最初、モミだと思ったけれど、葉の感じや、根元に落ちている小さな松ぼっくりのかわいらしさから、ツガの樹だと思った。
でも、モミの大きな松かさの欠片も落ちているところを見ると、モミの樹も混ざっているかもしれない。
幹周を、麻紐を回して測ってみたら、一番太い樹は4m以上あったから、巨樹と言っても間違いないと思う。

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同じ場所に、4本ものツガの巨樹が聳えていると圧巻だった。
ツガ4兄弟って名前を付けてみたけれど、モミ4兄弟だったりして?
まだまだ、樹種の見分けが出来ずにいる。とくに葉を落としてしまった木々は、樹肌や樹形で判断しなければならないし、
葉があったとしても、巨樹になると、手の届くところには枝がないから、その葉の細かな形状を確認できなかったりするのだ。
やっぱり樹肌で確認できるようにならないと駄目だなぁ。
今のところ、わたしに分かる樹種は、スギ、ヒノキ、ミズナラ、カツラ、リョウブ、シラカバ、ダケカンバ、ブナぐらいかな?でも、それだって怪しいものだし^_^;
もっと、もっと樹の事を深く知りたいと思っているのだった。

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この谷は、渓谷が近いので湿潤な環境にあるのだろうか、辺りの木々にはびっしりと緑のコケが生えていて深山幽谷の風情があるのだった。
中には岩尾根の上に生えているので真横に根を伸ばしていったような樹形や、光を求めて体を伸ばした結果が、イナバウワーのように、大きく反り返った樹など不思議な形の樹も多かった。

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この樹は、まるで根っこが足を組んで座っているような形に見えたりする。
何となく精霊が宿っているように思える木々を見ていると、不思議の森に迷い込んだような気がするのだった。

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あれこれと木々の写真を撮った後、ツガ4兄弟に別れを告げて降り始めた時だった。
少し高くなった太陽が背後の山影から顔を覗かせ、ツガの巨樹の後ろから燦々と朝陽を降り注いだ。
巨木はその幹を黒々と浮かびあがらせ、細い枝や葉は、神々しく輝きだした。
わたしは、振り返って、朝陽の中に浮かび上がる巨樹の姿を撮っていた時だった。

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その根元にある苔むした古びた切り株に、ふぁっと紅い光が舞い降りたのを見たのだった。
まるで、ちいさな炎のように、丸い球体は揺らいでいた。
わたしは、不思議に思いながらカメラを向けてみた。

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すると、ファインダーの中でしっかりとその紅い光は像を結んだ。
「もしかしたら、ティンカーベルだったりして?」半信半疑で数枚シャッターを切るうちに、その赤い光はすーっと消えていったのだった。

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それは、多分光の悪戯だったに違いないけれど、わたしには、森の妖精に見えたのだった。
「きっと、そうよ。ティンカーベルに違いないわ♪」森は不思議、やっぱりこの森には、目には見えないけれど精霊たちが住んでいそうな気がした。

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森を歩いていて、ふっと、誰かに見られているような気配がしたり、忽然と天を突くような巨木に出逢って見上げている時、
どこからともなく柔らかな風が吹けば、それはきっと、どこかに森の精霊たちがいるのだと思う。

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2009.01.12 Mon l 山と森 l COM(2) TB(0) l top ▲

先日の草木染めのお話には続きがある。

草や根や花から煮出した染液に糸を浸す時、生まれたばかりの赤ちゃんに産湯をつかわせる時のような優しさで、静かにそっと浸していくのだそうだ。

何色にも染まっていない雪のように純白な糸が、美しい命の色に染められていくってどんな感じだろう…
たゆたうとした時が流れ、やがて抱きとめられるように、染液から出された糸は、何度も真水で洗われ、涼やかな風の通る木陰で干されて、織り糸が出来上がるのだろう。

旗に向かって、経糸(縦糸)に緯糸(横糸)をくぐらせていくと、優しく糸が溶け合って、ふわっと布に成る瞬間があるのだという。本当に素敵なお話だった。
旗を織る時、縦糸と横糸を、緯度経度の文字で表すところにも深い感動を覚えた。

ふと、アースカラーという言葉が浮かんだ。
大地や木の幹の色、空や海の水の色、季節により 移り変わる木の葉の色など自然の織りなす美しい色を総称してアースカラーと言うのだと聞いたけれど植物の命で染められた糸は、まるで地球そのものだと思った。

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 『人は生まれてから死ぬまでの間に、3万人の人と出会うと聞いた事が
  あるけれど、そのなかで、何らかの関わりが持てるのは、せいぜい
  何百人なのだそうだよ。
  人との出会いのなかで、人はその生涯で、
  いったい何色の布を何枚織る事ができるのだろう…
  そんな事を考えたんだ。

  あなたと出逢えて…きっとちいさな布が一枚、織ることが出来たよね。
  布は大きけりゃいいってものじゃないんだ。
  自慢の布だよ。 一生の宝物だよ。
  嬉しい涙も、悲しい涙も、そっと撫でるように吸い取ってくれるんだ。
  やわらかくて、やさしくて、思わず頬ずりしたくなるような布。
  空に溶けてしまうほど、優しい色なんだよ。』

わたしに草木染めのことを教えてくれた人から素敵なメールをもらった。
そのメールを読んで、中島みゆきさんの“糸”という歌が浮かんだ。
先日、若年性アルツハイマー症の事を取り扱ったテレビ番組のなかで、この歌が流れていた。
中島みゆきさんの歌声ではなかったから、誰だろうと思って耳を澄ましたら、ミスチルの桜井さんの歌声と気付いた。
中島みゆきさんのオリジナルはもちろん大好きでいつも涙が零れる歌だけれど、桜井さんの歌う“糸”もとても胸に沁みた。


       糸

  なぜめぐり逢うのかを
  わたしたちはなにも知らない
  いつめぐり逢うのかを
  わたしたちはいつも知らない
  どこにいたの 生きてきたの
  遠い空の下ふたつの物語
  縦の糸はあなた横の糸はわたし
  織りなす布はいつか誰かを
  暖めうるかもしれない

  縦の糸はあなた横の糸はわたし
  逢うべき人に出逢えたことを
  人は仕合せと呼びます

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2009.01.09 Fri l 日々の想い l COM(0) TB(0) l top ▲
静かな渓流のほとりで、川面に流れる光の軌跡が美しくて立ち止まった。
小さなさざ波に光が反射して、眩しくチロチロと輝きを放つ銀色の星が、いくつもいくつも流れをくだっていく。

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澄み切った水は、川の底までも陽射しを運んで、水底に沈んだ落ち葉や、川床の小石を鮮やかに浮かび上がらせる。

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そして瀬音は、やわらかにリズミカルに、冬の旋律を奏で始めた。
季節が進んで、川面に氷が張り詰めてくると、瀬音はだんだんとくぐもるように響くようになり、
やがて氷に閉ざされて、微かな音色になるのだろうと思った。
そんな森も歩いてみたい。雪と氷に閉ざされ、ふつふつと流れる渓流の音を聞きたい。
冬には冬の、きっと輝かしい世界が待っているに違いない。

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そんな事を想いながら、清らかな川面に下りていった時、流れの中に透明に輝くガラスの欠片を見つけた。
わたしは、流れの中に手を浸してそっと拾い上げた。

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それは、たぶん、サイダーかラムネのビンの欠片だと思えた。とっても綺麗な水色のガラス…
昔はこの辺りにも山葵田があったらしい。日原の集落の人々の暮らしが、奥深い山間の谷に息づいていたのだ。

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今はめったに人が入らない忘れ去られた谷で、かつての名残りのガラスの欠片は、さざ波に洗われていた。

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長い年月をかけて川の水にさらされて、角が滑らかになったガラスの欠片。
手のひらに拾い上げると、美しく輝いた。何だか宝物を見つけた気がして、わたしはポケットに忍ばせて持ち帰る事にした。
山で過ごした年月を、眩く巡る朝の陽射しや、暖かな色に染め上げる夕映えの時、
青白い月の光と、さんざめく星のため息、夜露のやさしさ、風の息吹、
そして、森を潤す雨の雫を…青いガラスは涼やかに何かを語るに違いない。

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2009.01.09 Fri l 山と森 l COM(2) TB(0) l top ▲
冬枯れの森を歩いていると、梢を渡る鳥たちの声が聞こえてくる。
柔らかな冬陽の射す梢を見上げれば、ひとしきり鳴き交わした後
また、どこかへと去っていく。翼のある者たちとの出逢いは、わたしにときめきを分けてくれる。
彼らには彼らの生きる術があって、この広い森の中で出逢えたことも奇跡なのかもしれない。

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森の木々はすっかり葉を落として、明るくなった梢に覗く青空は、目に沁みるほど青く澄む。
時折、出逢う巨木たちは、彼方の空へと枝を伸ばし、気の遠くなるような時間を生き続けている。
その巨樹の下に佇めば、梢を過ぎる風の音が、遠い時空のそよぎを送り、遙かなる宇宙の光を投げかける。
森の木々が降らせた足元の枯葉たちを、ザクザクと踏み分けて歩めば、その心地良さに靴底さえも喜んでいるような気がする。
敷き詰められた枯れ葉の大地が、セピア色の物語を歌っている。

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暖かな陽だまりを見つけて枯葉の中に座り、遠い山並みを望めば、心は満ちてゆく。
やがてわたしは、乾いた枯葉の温もりの中に横たわる。
きっと、この大地の下には、逞しい巨樹の根が、がっしりと絡み合いながら何処までも伸びているのだろう。
この森の中では、わたしの存在は、あまりにも小さく、あまりにも儚くて…
まるでみどり児のように大いなる存在に抱きとめられて、夢を見ているような気がする。
巨木たちの根が潜む豊かな大地は、大きな揺りかごなのかも知れない。

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セピア色の冬の森が暖かいのは、過ぎた季節の思い出を秘めているから…
色褪せた古い写真が懐かしいように、そしてセピア色の思い出が優しいように。
こうして、目を閉じているとあなたとの想い出が浮かんで、胸が熱くなるけれど、
切なささえ、やさしく思えるのは、なぜかしら?

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2009.01.07 Wed l 山と森 l COM(6) TB(0) l top ▲
昨日のブログと色つながりで…
Mr.children の “GIFT”という曲 北京オリンピックのテーマ曲になったそうだ。
金・銀・銅というメダルの色より大切で輝きのある色があると言うメッセージを込めたものだと聞いたけれど、それよりももっと深いメッセージを感じる素敵な曲だと思う。
ミスチルの曲って、聴く人によっていろんな想いを重ねられる…だから、心に響くんだろうなぁと思う。

♪~ 一番きれいな色ってなんだろう?
    一番光ってるものってなんだろう?
    白と黒のその間に無限の色が広がっている

    君に似合う色を探して やさしい名前をつけれたなら
    一番きれいな色 いま君に贈るよ…

冬の森で、絶え間なくやさしく響く渓流の音をBGMに
真っ白な雪の上に、無数に零れた輝く星たち…
七色に輝く美しい色を、写し撮りたくて
わたしは、何回、シャッターを切っただろう…
やさしくて、限りなく美しい、自然の中の色を
あなたに届けたくて…

一番きれいな色 いま あなたに贈ります。

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2009.01.05 Mon l 音楽 l COM(2) TB(0) l top ▲
今日、素敵な話を聞いた。それは草木染のお話…。

桜色に糸を染めようと思って、色の濃い八重桜の花を集めて染めてみると、薄い緑色に染まり、
冬に切られた桜の枝を煮出した液に浸すと糸は茶でも緑でもなく、ほんのりと匂い立つばかりの桜色に染まる。

咲ききった花には、夏に向かう緑のほとばしりが、緑に染め、
冬の枝には春に開くはずの花の命が、桜色に糸を染めるのだと言う。

なんて素敵なお話だろう…自然の中には色がある。
命のほとばしりが色を染める。

冬の森で、桜の樹を見つけたら、きっとこのお話を思い出すだろう。
そして、枯れたその枝先に、ほんのりと匂い立つ桜の花色を見るだろうと思った。

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2009.01.04 Sun l 日々の想い l COM(4) TB(0) l top ▲
週末の森へ来たのは何ヶ月ぶりだろう?
柔らかな日差しの小道を歩き出せば、懐かしい森が見えてくる。
初めてこの森へ来た頃を思い出す。
トラツグミがいた草地の植え込みを丹念に覗いて見るが、気配すら感じられなくなっていた。
わたしの鳥を見る眼が衰えたのか、それとも、本当にもう彼らはここにはいないのだろうか?
タヒバリがチョコチョコ餌を啄ばんでいたり、ツグミが、時折り風を見るかように、胸を張り顔を上げて辺りをじっと見据える姿が見れた草地には、誰もいなくてひっそりとしていた。
湧き水がちょろちょろと流れる細い水路には、落ち葉が降り溜まって、冬日が温もりながら沈んでいた。

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小さな橋を渡り、湧き水が流れ込む池を目指すと、早速目の前の紫陽花の枯れ枝で、パタパタと音がする。
「あれ~♪」と、思わずニコニコ顔で覗き込むと、いたいた、枯れ枝越しにこちらを見つめているのは、愛らしい瞳をしたジョビコだった。
思えば、初めてこの森に来た時も、いつもいつも、紫陽花の枝の上を、先立ちになって、わたしを導くように、ジョウビタキのメスが姿を見せてくれていたのだった。
わたしは、夢中でその後を付いていったものだった。まだ双眼鏡も上手く使えなくて、もたもたしている時だった。

たいていの鳥は、わたしがピントを合わせると同時に飛び立ってしまったけれど、ジョウビタキだけはいつもちゃんと見ることが出来たのだった。
あの時のジョウビタキではないのだろう…。でも、わたしには、あの時のジョビコのように思えるのだった。
今度は、高く鳴きながら、ジョウビタキのオスが、楓の枝先に姿を見せる。
彼は、わたしの頭上を、ちょっと気をひくように行ったりきたりして姿を見せてくれる。
黒い顔に銀色の頭、美しく燃えるように鮮やかなオレンジ色の胸。
双眼鏡を覗くわたしの視線を彼は、知っているような気がした。

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森の梢の上の方で、見え隠れしながら小鳥たちが騒いでいた。
ビービーと鳴いているのはヤマガラたち。優しげな囀りで鳴き交わしているのは、美しい草色の背中を輝かせているシジュウカラたち。
小さな白い翼を翻し、杉の枝先にぶら下がって遊んでいるのは、可愛いエナガたち。
たわわに実った柿の実を食べに来たのだろう。

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いつもならたくさんのカメラマンがカメラを構えているミヤマホオジロのポイントも、今日は誰もいない。
わたしは、気がねすることもなく、草に埋もれた湿地の傍に立った。
すると、何羽もの鳥が、杉木立の上から、ぱらぱらと草地へと降りてきた。
ちぃ、ちぃ…ちぃ、ちぃ…ちぃ、ちぃ…と、か細い声で鳴き交わしている。
そっと、しゃがみこんで双眼鏡で覗くと、レモン色の冠毛と、黒い過眼線が目に飛び込んでくる。
「いた!やっぱり来てたんだ!」わたしは、心の中で叫んでいた。
美しい憧れの冬鳥は今年もこの地に越冬してきてくれたのだ。
群れは、何度か、はらはらと飛び立ったり、また、舞い降りたりを繰り返した後、森の奥へと移動して言った。

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木立の影が長く伸びる林の中を、陽射しが差し込む枯れ葉の斜面を、ゆっくりと鳥を探しながら登っていく。
いくつもの忘れられない思い出が、その小道を辿れば蘇った。
あの頃は、哀しくて…それさえも、今は懐かしい思い出、

枯れ葉の林床には、マンリョウの紅い実が、いくつも、いくつも、たわわに実っていた。
セピア色の森の中で、艶やかな紅い実は、何かを語りかけているみたい。

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ざぁ~、ざぁ~と尾根を渡る風音が聞こえる。
森の中は無風のようなのに、ほんの微かな風にさえも、赤松の枝は鳴るのだった。
松風を聞きたいと思って訪ねた森に、心地よい波音が響いていた。
耳を澄ませば、ぱらぱら、ぱらぱらと、微かな音を響かせて松葉が落ちる。
見上げると、梢にはコゲラの姿があった。
コツコツ、コツコツ、と幹をつつく乾いた音色、見え隠れしながら幹を登る姿は愛嬌がある。

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柔らかく敷き詰められた松葉の上に無数に落ちた松ぼっくりに、陽射しが零れる。
松ぼっくりをひとつ拾い上げ、手のひらにそっと包んでみた。

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カサリとした、手触りに、ふっと心が立ち止まる。
わたしは、冬日が動く尾根道のベンチにひとつ置いて立ち去った。

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枯れ草の尾根では、シメに逢えた。シメはゆっくりと弧を描くように波打つように飛びながら、大きな木の枝に止まった。
いつくかの鳥影が同じように滑空して枝先に上がる。双眼鏡で見ると、やはりシメだった。
褐色の頭と羽の色が、とってもシックでおしゃれな鳥だと思う。
目元も涼やかできりりとしているように見えて、わたしは勝手に理知的な鳥なんて思い込んでいる。

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あっ!シメを眺めている時だった、森の上空を横切っていく鳥影が見えた。
オオタカかな?シルエットだけなので良く判らないけれど、野鳥の図鑑で見たハイタカの飛び姿によく似ていた。
タカは、獲物を追っていたのだった。逃げているのは、ツグミぐらいの大きさの鳥だった。
一瞬、わたしは息をのんだけれど、その鳥は無事に逃げ切った。
タカはすぐに諦めたのか、それとも失敗した照れ隠しだろうか?急に方向を変えて、そのまま円を描きながらどんどん、どんどん、上空へと上がっていってしまった。
あっという間に姿を消したタカの気持ちを、何だかかわいそうに思ったりするのだった。

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ベニマシコに逢いたくて、一昨年であった場所まで行ってみたが、逢えなかった。
わたしが谷を覗き込むと、また一羽、また一羽と、時間差で次々と鳥が上がる。
彼らは、上手に枯れ枝の中に同化して身を隠してしまう。
一羽だけ、わたしから見える場所でじっとしている。カシラダカだった。
何だか、可愛かった。
そろそろ、お昼になるので、わたしは帰ることにした。
帰り道、赤松の林の奥にある道を下りてみた。

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すぐに、草の土手から飛び立った数羽の鳥がいた。目で追うと彼らは、赤松の梢で寄り添った。
胸にはっきりと黒い縦筋の模様が浮かび上がっていた。まるで、稲妻みたいな模様…
始めてみた時もそう思った。最初の頃、よく見かけたビンズイたちだった。
彼らはのんびりと赤松の梢で風の音を聞いているのかも知れない。

ミズナラの、幼い芽が、紅い葉を残していた。

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2009.01.03 Sat l 里山 l COM(0) TB(0) l top ▲
冬鳥に逢いたいとずっと思っていた。
ちょっと自転車を走らせればすぐに、週末の森へ行けるのに、お休みの日になると奥多摩の山へとこころが行ってしまう。
山でも鳥に出逢えることがある。高い梢を囀りながら渡っていく事がある。
わたしは、ハッとして双眼鏡を携えて姿を探すけれど、なかなか姿を確認できない。
そして、彼らは遠ざかっていく…そんな時、嬉しさと寂しさが交差する。
山の厳しい自然の中で生きている鳥たちとの束の間の出会い。彼らはきっと自由なのだ。
でも冬になると里へと鳥たちも移動してしまうのか冬の山ではなかなか出逢うタイミングが難しいのだった。

穏やかな大晦日、ほんの少しの時間を作って週末の森へと向かった。
里山を巡っている川にはカルカモがのんびりと漂っていたが、昨年からの護岸工事は、カワセミの塒があった場所へと及んでいた。
カワセミはどうしただろう?と、不安に思いながら、新しくなった水路沿いの歩道に自転車を進めると、チチチ、チチチとカワセミの声がする。
あっ!いた!向かいの手すりに止まっているカワセミを確認した。

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わたしは、自転車を止め、慌てて双眼鏡とカメラを出した。
カワセミは、さっと水面をめがけてダイブすると小魚を捕まえ、護岸に戻ると何度か口ばしにくわえたまま叩きつけるような仕草をした後、あっという間に飲み込んだ。
魚が喉で跳ねるのだろうか?彼は何度か首を伸ばしたり縮めたりしながらユーモラスな仕草をして見せた。
そんな一部始終を双眼鏡で眺めていると、わたしは思わず笑顔になっているのだった。

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しばらく愛嬌を振りまいた後、彼は新しい水路の方向へと、水面を真っ直ぐに飛び去って行った。
新しくなった水路には、鳥たちが姿を隠せるような草の茂みはなくなってしまったが、とても清らかな水が流れ、たくさんの小魚が生息しているようだった。
カワセミたちは、逞しく、この新しい環境に順応しているようだったので、少しほっとした。
カルガモも、セキレイも、新しい水路でのんびりと遊んでいた。

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コサギが、上空を優雅に羽ばたきながら水路に舞い降りたので、カメラを向けるとさっと飛び立ってしまった。
コサギは、とても用心深い。彼は川の中からじっとわたしの方を横目でうかがっていて、わたしが近づくとすぐに舞い上がってしまうのだ。
頭がいいんだなぁと思う。いつも、ちゃんと大丈夫な距離をたもっているのだもの。
わたしが、ゆっくりと自転車で通り過ぎながら、横目でみると、彼もずっと横目でわたしを見ている。
そして通り過ぎるのを見届けると、悠然と再び川に舞い降りた。
彼のほうが一枚上手だった^^;

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どこまでも広がる田園風景の上に広がる青い空。そして、その間に横たわるように、青く奥多摩の山並みが続いている。

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そして、その山並みの向こうに、真っ白な頂の富士山が覗いていた。
ほんの小さな富士山だけれど、この場所で富士山を眺めるのが好きだ。
青空に浮かぶ姿もいいけれど、夕暮れ時のうす紫の富士山も、なかなか良いのだった。

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のんびり餌をついばむツグミやムクドリたちを眺め、モズと追いかけっこをしながら、田んぼの道を走り抜ける。
週末の森の入り口近くに、大きな農家と梅林がある。いつもオナガたちに出逢う場所だ。
その場所に差し掛かると、オナガの囀りが聞こえて来て、10数羽のオナガたちが、ゆっくりとふわりふわりと飛びながら移動していった。
柔らかな曲線を描くような飛び方と、大きな体のオナガが舞う姿は見ごたえがある。
黒い頭、薄いブルーの羽と尾の色、白い顔と胸、ベージュ色のお腹…とっても綺麗な鳥だと思う。
鳥の鳴き声の聞きなしは、わたしはとても苦手なのだけれど、わたしには、彼らの囀る声が、ケーン、ケーンと聞こえたりするのだった。
彼らが、口々に囀りながら、枝から枝へと渡って、しばらくわたしの周りは、オナガたちでいっぱいになったような気がするのだった。
わたしが、くるくると回りながら彼らを見ていると、いつの間にか、すーっと声が遠ざかり、最後の一羽がゆったりと飛翔しながら飛び去ると、あたりはシーンと静まって、わたし一人が残されてしまった。
行ってしまった…しばらく、ぼんやりしてしまう。
わたしは、思いなおして道路に止めておいた、自転車へと戻り週末の森を目指したのだった。

そして、お正月の準備が整ったお寺の山門に着いた。
山門をくぐり、本堂にお参りをした。色とりどりの旗が微かな風にはためいて、煤払いの済んだ茅葺の本堂には、美しいお顔の仏像が穏やかに佇んでいた。
大晦日の晩には長蛇の列が表通りにまで及ぶ賑わいだが、午前中のこの時間には誰一人お参りをする人もない。
わたしは、今年一年の無事を感謝して手を合わせた。そして、来る年も、わたしの愛する人々が皆、幸せでありますようにと心から祈ったのだった。
小春日和の境内は、山茶花の紅い花が、うららかな陽射しに淡く透けて、陽炎の中に溶けていきそうな気がした。
穏やかなひと時のある事を嬉しいと感じつつ、わたしは裏木戸を抜けて降りてゆく…
週末の森は、このお寺の裏に続く丘陵なのだった。

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2009.01.02 Fri l 里山 l COM(4) TB(0) l top ▲
新年3


みなさん、明けましておめでとうございます。
昨年中は、拙いブログを読んでいただきましてありがとうございました。
1年間があっという間に過ぎていきました。
考えてみると、山山山の1年だったような…^^;
こんな偏ったブログに、お越しいただきまして感謝です。
多分、今年も、山女の1年になると思いますが、よろしかったらお付き合いくださいm(__)m

昨年末、尾瀬仲間のこいちゃんとコラボした創作童話をアップいたしました。
わたしが書いた童話“尾瀬散歩 トンボ物語”に、こいちゃんが素晴らしい写真を提供してくださり、工夫を凝らして編集してくださいました。
わたしは、物語を書いただけで何もしておりませんが、こいちゃんは、長い時間をかけて、試行錯誤して素晴らしい写真絵本を創って下さっています。
わたし一人では到底、こんなに完成度の高い写真絵本は創れなかったと思います。
一人では成し得ない喜びを、コラボの素晴らしさを感じています。
こいちゃんには、こんなに、大切に取り組んでいただいて感謝に耐えません。

全5章のうち、第3章までが出来上がっています。
こいちゃんの力作で、新しい命を吹き込まれた“尾瀬散歩 トンボ物語”を、ひとりでも多くの方にご覧いただきたくて、この場で、ご案内させていただきます。

よろしかったら、下のURLより、ご覧くださいm(__)m

尾瀬散歩 トンボ物語
2009.01.01 Thu l 日々の想い l COM(12) TB(0) l top ▲